プラモの泉

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【比較あり】クレオスの強粘着マスキングテープの検証レビュー

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皆さんこんにちは、ajiroです。

今回クレオスの強粘着マスキングテープをレビューしたので、その結果をお伝えします。

 

 

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はじめに

先日模型店で、Mr.マスキングテープ 強粘着という商品を見つけました。

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私は普段クレオスのマスキングテープを愛用していますが、細かい部分のマスキングを行う時には、もう少し粘着力が欲しいと思うことがあります。

粘着力が強いマスキングテープは様々な場面で使えそうだと思ったので、迷わず購入しました。

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性能に差はあるのかが気になったので、普通のマスキングテープと強粘着タイプのマスキングテープを、いくつかの観点で比較してみます。

比較に使用するマスキングテープは、私が普段使っているMr.マスキングテープ18mmで、この記事では「普通のマスキングテープ」と呼ぶことにします。

値段について

値段は以下の通りです。強粘着タイプは10円高いです。

  • Mr.マスキングテープ10mm:130円(税抜き)
  • Mr.マスキングテープ強粘着10mm:140円(税抜き)

粘着力について

粘着力を検証してみます。

瓶にマスキングテープを貼ってテープの端をつまんで持ち上げ、瓶が落ちるまでの時間を計測します。

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マスキングテープをガラスカッターマットに貼って片側を直線にカットし、そこから3cmの所に線を引きます。

ちなみにカッターマットは自作しました。

ajiromokei.com

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マスキングテープを線が引いてあるところまで(3cm)、塗料瓶に貼り付けます。

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瓶の重さは約75gです。

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線から上の部分をつまんで瓶を持ち上げ、瓶が落ちるまでの時間を7回ずつ計測しました。

一度の計測が終わるごとにマスキングテープは新しいものに交換し、カッターマットと瓶はアルコールで脱脂しました。

結果を下の表に示します。

表 瓶が落ちるまでの時間(秒)

  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目 平均
強粘着テープ 37.44 74.20 48.63 39.42 59.62 62.56 54.06 53.70
普通のテープ 46.41 47.14 51.45 39.93 46.59 33.32 34.52 42.77

 

普通のマスキングテープと比べると、強粘着マスキングテープは平均で約11秒長く瓶を保持することが出来ました。やはり粘着力は強いようです。

 

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透過性について

透過性を比べるため、プラモの説明書の文字の上にマスキングテープを貼ってみました。

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強粘着テープより、普通のテープの方が若干文字が読みやすいように感じます。

透過性は普通のマスキングテープの方が優れているようです。

実際に使ってみた

実際にマスキングを行い、一定時間ごとにテープを剥がして糊の残りや塗料のにじみ・剥がれが無いかを確認します。

はじめにプラ板を光沢の黒とつや消しの黒で塗装して、24時間ほど乾燥させました。使用した塗料は水性ホビーカラーの2番と12番です。

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塗装時の気温はおよそ20度、湿度はおよそ60%でした。

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次に2種類のマスキングテープを8mm幅にカットします。

実際の使用を想定して、テープの両端1mmは使用しないことにしました。

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カットしたテープを6枚ずつプラバンに貼ります。

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その上からグレイの塗料を吹き付けました。

その後30分、1時間、3時間、6時間、12時間、24時間経過するごとにマスキングテープを順に剥がします。

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つや消しの場合

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つや消し塗料の上にマスキングテープを貼った場合の結果は、上の画像の通りです。

強粘着テープを使った場合も、普通のテープを使った場合も結果は同じで、どの乾燥時間でも糊の残りや塗料のにじみ、剥がれなどは確認できませんでした。

光沢の場合

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光沢塗料の上にマスキングテープを貼った場合の結果は、上の画像の通りです。

一見問題はないように見えますが、24時間後にマスキングテープを剥がした場合、塗装面に糊が残ってしまいました。

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普通のマスキングテープの方が、若干糊が多く残っているように感じました。

光沢面をマスキングする際は、12時間以内にテープを剥がした方がいいようです。

 

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乾燥機に入れてみた

熱を加えた時の状況を知るため、光沢の黒とつや消しの黒を塗装したスプーンに2種類のマスキングテープを貼って、食器乾燥機に30分入れてみました。

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つや消しの場合

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普通のマスキングテープを貼った場合は糊の残りはありませんでした。

一方で強粘着マスキングテープを貼った場合は、テープの両端に若干の糊の残りが確認できましたが、端の糊は塗装するとほとんど目立たないのでそこまで気にしなくていいと思います。

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光沢の場合

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普通のマスキングテープを貼った場合は、テープの面に糊の残りがありました。

強粘着マスキングテープを貼った場合はつや消しの場合と同様に両端に糊が残りました。

しかしながら、ご覧の通り画像だとほぼわからない程度の糊の残りなので、こちらもそれほど気にしなくていいと思います。

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まとめ

今回は強粘着マスキングテープの実力を試すために、普通のマスキングテープとの比較レビューを行いました。その結果、強粘着テープは名前の通り粘着力が高い反面、テープの透過率は若干低いことが分かりました。

 

今回の検証では、以下の3つの条件において糊の跡が確認できました。

  1. 光沢面に24時間以上いずれかのマスキングテープを貼る
  2. 光沢面にいずれかのマスキングテープを貼って食器乾燥機に30分入れる
  3. つや消し面に強粘着マスキングテープを貼って食器乾燥機に30分入れる

以上のことから光沢面にマスキングテープを貼る時は、12時間以内に剥がすことをお勧めします。また、マスキングテープを貼ったパーツは食器乾燥機に入れない方がいいと思います。ただし今回は水性ホビーカラーを使っての検証なので、ラッカー系塗料を使用した場合は結果は変わるかもしれません。

 

検証前は強粘着テープは糊が残りやすかったり、塗料の剥がれが起こるのではないかと不安でしたが、そのようなことはありませんでした。

今回の検証で、強粘着マスキングテープに目立ったデメリットは見られなかったので、これから積極的に活用していきたいです。(私がよく使う18mm幅も発売されないかなー)