プラモの泉

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【水性ユーザー必見】マジックリンでエアブラシの洗浄を推奨しない3つの理由

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皆さんこんにちは、ajiroです。

この記事ではマジックリンでエアブラシの洗浄を推奨しない3つの理由をお伝えします。

 

 

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はじめに

花王マジックリンは、換気扇やガスレンジなどの油汚れを落とす台所用のアルカリ性洗剤です。

マジックリンはプラスチックを傷めずに、水性塗料を簡単に落とすことができるので、私のような水性モデラ―の強い味方です。

水性塗料のリムーブや用具の洗浄に力を発揮するマジックリンですが、エアブラシの洗浄に使用するのはお勧めできません。その理由は以下の3つです。

  1. マジックリンが飛び散る
  2. 洗浄効率が良くない
  3. エアブラシを傷める恐れがある

それぞれの理由について、順に解説します。

マジックリンが飛び散る

マジックリンでエアブラシの洗浄をお勧めしない1つ目の理由は、「マジックリンが飛び散るから」です。

マジックリンのようなアルカリ性の液体は、たんぱく質を分解するので人体に付着した場合は、すぐに対処しなければなりません。

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実際にマジックリンの裏面には、以下のような記述があります。

  • 目に入った時は目を傷めることがある。こすらず直ちに流水で15分以上洗い流し、痛みや異常が無くても直後に必ず眼科医に受診する。
  • 皮ふについたときはすぐに水で充分洗い流す。異常が残る場合は皮ふ科医に相談する。

エアブラシをうがい洗浄する際は、注意していてもカップ内の溶剤が飛び散ってしまうことがあります。たとえ保護メガネや手袋をしたとしても、アルカリ性の液体を飛散させる行為は慎んだ方がいいと思います。

洗浄効率が良くない

マジックリンでエアブラシの洗浄をお勧めしない2つ目の理由は、「洗浄効率が良くないから」です。

使ったことのある方はお分かりだと思いますが、マジックリンは非常に泡立つ液体です。

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実際に少量のマジックリンをエアブラシに入れてうがいをすると、写真のようにすぐに泡立ってしまいます。このままうがいを続けると溢れてしまうので、泡が治まるまでうがいをストップさせなければならず、なかなか汚れが落ちません。

また、洗浄後はマジックリンを落とすため、エアブラシに水を入れて再度うがいをしなければなりません。マジックリンが落ちるまでに、およそ3~4回は水を変える必要があるので洗浄効率が良いとは言えません。

エアブラシを傷める恐れがあるから

マジックリンはアルカリ性の液体なので、アルミ・真鍮・銅を傷める恐れがあります。

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実際にマジックリンの裏面には、以下のような記述があります。

  • アルミ製品(変色することがある)は目立たないところで試す。
  • 使えないもの → 銅・しんちゅう・亜鉛鋼板製品

エアブラシの多くは、銅・真鍮・アルミで作られていますが「銅と真鍮にはつかえない」「アルミは変色することがある」と記載されています。実際にマジックリンに5種類の金属を漬け込む実験をしたところ、銅・真鍮・アルミは表面が変化してしまいました。

ajiromokei.com

エアブラシはメッキ加工されているため、短時間の洗浄であれば問題は少ないと思いますが、マジックリンは揮発性が低いので、すすぎが不十分だとメッキの薄いネジの隙間に長時間とどまり続ける可能性があります。

エアブラシは非常に精密に作られているため、少しの変化でも塗装に影響を及ぼしかねないので、やはり使用は推奨できません。

 

また、マジックリンの注意書きに「フッ素コート(はげることがある)は目立たないところで試す。」とも書かれています。

スパーマックスのエアブラシのパッキンはフッ素樹脂製なので、マジックリンを使用することで悪影響が無いとは言い切れません。

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まとめ

  1. マジックリンが飛び散る
  2. 洗浄効率が良くない
  3. エアブラシを傷める恐れがある

以上の3点が、マジックリンでエアブラシの洗浄を推奨しない理由です。

マジックリンは水性塗料を簡単に、プラを傷めずに落とすことができるので、私のような水性モデラ―の必需品です。

しかしながら、マジックリンは特定の金属や人体にダメージを与える可能性があることを常に頭に入れておいた方がよいでしょう。また、使用する際は保護メガネとゴム手袋の着用は忘れないでください。